前回の記事の予告通りに借りたコンデジの話です。
単焦点コンデジ欲しいなー、SIGMA dp3 Quattroが気になるーとヨドバシで実機を触ったりTwitterでぼやいてたらdp3 Quattroユーザーさんから今度使ってみますか?というご提案がありました。ご厚意に甘えて会ったときにちょろっと触らせてもらおうと思ってたら充電器込みで貸してくださるということで借りました。こんな怪しい者にカメラを貸し与えてくださりありがとうございました。
ちなみに単焦点コンデジの候補としてはGR II、GR IIIとdp3 Quattro。広角でテンポよくスナップ撮影するかXF56mm F1.2 Rを買ったときみたいに中望遠で遊びたかった。
X100Fは所有しているミラーレス一眼と同様に富士フイルム機だしXF23mm F2を持っていてあまり面白みがないと思ったのか不思議と候補にはならなかった。
昼休みにサクッと外で飯を済ませてから会社に戻る道中で写真を撮ったりと楽しかったです。期限付きの借用でしたのでがっつり撮るぜという気持ちで撮っていたのですが、次第にそんな気負いは薄れて「この被写体なら面白い色になるんじゃないか」という好奇心から沢山撮っていました。借りた物でここまで楽しむのは学生時代に友人からFE蒼炎を借りたとき以来じゃなかろうか。
以下感想。Foveonセンサーの話とかは他所に任せてここではしない。
良いところ
個性的かつ持ちやすいデザイン
目を惹くデザインだと思います。
意外と親指の引っ掛かりがいいです。あと左手でしっかり持てる。というか持たないとブレる。
ここまで横に長い意味はあるんだろうかと思うけど、唯一無二のデザインとdp3の書体は好き。正面から見ると格好良く見えてくる。
一眼より軽いので首や肩にやさしい
コンデジですからね。それでいてセンサーはAPS-Cサイズなので画質は一眼クラスという。
ハマったときの色や雰囲気がいい
色の再現性はオート任せにしたホワイトバランスやカラーモードのせいかもしれないけど正しいか?と首を傾げるときはある。むしろ自分の思ったように調整しましょうという使い方。
ホワイトバランスオートでピクチャースタイルスタンダードだと青空が水色!って具合にならずに少しアンニュイな雰囲気が出るのが好きです。
空は撮ってて楽しいというか雲が楽しい。
モノクロも楽しい。
dp3 Quattroのレンズは最大撮影倍率0.3倍と接写もそこそこできる。だから先日のエントリーに書いた7 Artisansの60mmマクロを全然使っていなかったというのもある。
個人的にはアンダー目の写真が好き。シャドー部分で粘る階調が好きなんだと思います。
アンダー過ぎた。でも照り返しめっちゃ良くないですか?
最後のは撮って出しなんですが色がいい感じになった。掲載した写真には他のも撮って出しはあるけどもこれが1番いいと思う。そしていいときとズレるときの差がよくわかってない。
Merrill世代のカメラは使ったはことないですが、当時の現像に苦労するというレビューの印象が強くて身構えてました。蓋を開けてみるとdp3 Quattroについてはそこまで色の再現に苦労はしなかったり。大抵は何とかなります。それでも撮って出しオンリーでは厳しいと思う。まだ使い始めて日が浅いのもあるとは思うけど。
写りの良さはレンズの良さもあると思います。写りがいいからdp3 Merrillの頃から据え置きという太鼓判の押し方好き。マクロレンズとしても使えるのは便利です。
不便なところ
AFが合わないときは合わない
AFはコントラストAFなので合えば精度は高いんですが、掴めないと本当に合焦しない。
AFポイントの先の被写体のコントラストが低かったり単色だったりすると迷います。こうなるとだいたい補助光が出ても尚迷います。マニュアルフォーカスに切り替えて撮ってたり。
AFポイントは9点動かせるけどストラックアウトの如く3×3の配列で左右にそこまで広く動かせないです。AFポイントは大きさを切り替えられます。これは大中小でいうところの中。左右に動かして微妙に被写体までAFエリアが届かないこともあるので、中央で合わせてから左右にずらして構図を決めてます。
これとは別にAFエリア自由選択モードもあるんですが十字キーでピクセル単位(?)で動かさなきゃいけないので実用的ではないと思います。
SDカードの書き込みに時間がかかる&純正RAW現像ソフトが使いにくい
センサーの特性上書き込みに時間がかかるので少しでも短くしようとRAWだけで保存して家帰ってからSIGMA Photo ProでRAW現像するのもいいかなぁと思ってましたが全くそんなことなかったぜ。
プレビューに時間がかかります。1操作してプレビュー反映されるまで時間がかかります。iMac 2017なので古い、スペックが貧弱というわけでもないとは思う。あと回転やクロップがRAW現像ソフト内で完結しないのが面倒。
でもFOVクラシックブルーとか魅力的なカラーモードは純正RAW現像ソフトでしか扱えないしLightroomではX3Fファイル(RAWファイル)扱えないのでね。dngファイルで記録(ファームウェア2.0.0以降)するかX3Fを変換する有志のソフトを使えばLightroomでも使えるけど。カメラ内のdng保存だと保存するbit数がX3Fファイルの14bitから12bitに減ってしまうのでオススメは後者。
カバンに入れるときに嵩張る
ミラーレス一眼をカバンに詰める感覚になる。デザイン好きだけどたまに荷造りで頭抱える。
他にも電池の持ちが悪いとか高感度でノイズが乗りやすいとか多々あるけど元々古いコンデジ使っててお散歩ではISO 100~800で撮ってましたのでそこは運用でカバーかなぁ。
ISO感度1600でこんな感じです。2014年発売のAPS-Cセンサーのデジカメとしてはノイズが乗ります。澄んだライブビュー画面から暫くしてノイズまみれの濁った画像が出てきます。
普段は100か200、厳しいときに400か800を使っています。
これはISO200でシャッタースピードは1/15秒。
総評と顛末
色々書きましたが手ブレや露出に注意して撮れば想像以上に応えてくれる良いカメラだと思います。だから撮ってうまくいったときは楽しかったです。
楽しかったので返却した3日後ぐらいにマップカメラで中古良品を注文してました。
僕「即堕ちしてしまった」
親父殿「知ってた」
友人「知ってた」